Sam is Ohm

2017年11月号

Simple is best

さむ・いず・おーむ

Kick a Show プロデューサー / DJ

15歳からダンスを始め、18歳から楽曲制作にのめり込む。大学進学のため新潟から上京し、海外ホテル予約サイトBooking.comや、写真アプリSnowのCMに楽曲を提供。ZEN LA ROCKのバックDJとして、人気番組フリースタイルダンジョンに出演したのも記憶に新しい。また、不動産営業のサラリーマンとしての顔も持つ。

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現在東京在住のSam is Ohm。新潟出身、元ダンサーという彼に、仕事のこと、音楽のこと、将来のことについてGABAWASHが質問した。

2足のわらじ。仕事をしながらでもやりたいことは出来る。

-今はどういった活動をしていますか?

大手介護系会社の不動産営業をしながら、楽曲製作に没頭しています。今はサラリーマンとプロデューサー / トラックメーカーの2足のわらじになりますね。もともとは介護職として今の会社に入りました。介護系の資格を取っておけば、最悪将来、職に困らないと思って。

サラリーマンの仕事に関しても、もちろんやりがいを感じています。キャリアもそこそこになってきたので、やるべきことはしっかりこなしています。ただ、この仕事をずっと続けたいとか、そこまで固執はしていないですね。サラリーマンを続けながらでも、自分の好きなこと(音楽)で成り上がれるぞ!という所を見せたかったっていう気持ちはありました 笑。仕事とプライベートは完全に割り切って、どちらも楽しむようにしています。

-僕も今そのような生活なので、共感ポイント多そうです。学生時代の「仕事」に対するイメージは何ですか?

なんとなく言われたことをこなす、自分の意思問わず、何かをやらされているというイメージがありましたね。

-なんとなく分かります。学生時代、将来についてどのように考えていましたか?

ただただどうしようと漠然と考えていて、何も定まらないままでした。大学1、2年生の頃はとにかく遊びまくってましたね 笑。遊びながらこのままでいいのかな~みたいな気持ちがあり、日々そのストレスを音楽、作曲にぶつけてました。

まずはスキルを付けたかったのと、とにかく音楽を作ることが楽しくて没頭していましたね。音楽で生きていきたいな~みないな思いはあって、真っ当に就職するっていうことはあんまり考えてなかったです。授業中もDTMの本を読んだくらいです 笑。法学部だったんですが、正直、現実的に弁護士もきついかなっていう葛藤があって。。。

-そもそも音楽にハマッたきっかけは?

15歳?ブレイクダンスにハマりました。当時は新潟のBEFEEMOSSというクルーに所属して、がしがしダンスバトルにも出ていましたね。懐かしいです。そこから音楽にのめり込んでいったのもありますが、今の自分に至るにはダンス以外にも色々な人の影響が大きいですね。

-BEFEEMOSS、まさに今僕が所属しているクルーです 笑。当時のオームくん覚えてますよ 笑。

皆元気かな~、久しぶりに会いたいな。新潟のダンスバトルも顔出してみたいですね。

-是非きてください!

ダンスをやる前からヒップホップは聴いてましたね。RIP SLYMEとかDA PUMPあたりから入った気がします。

-僕もオームくんと同い年なので、その辺はどんぴしゃですね 笑。

その辺の時期にキングギドラの最終兵器が売れていたと思うんですが、こんなコンプラぎりぎりみたいな楽曲もあるんだな~、かっこいいな~みたいな衝撃を受けたのは覚えています。大学受験であまりダンスをやらなくなり、そこから曲作りに本格的にハマッていきましたね。大学は一浪してるんですが、その時に無料の曲編集ソフトで細々とやっていました。在学中も曲作りばっかりやってました。

好きな音楽を続けていたことが結果に結び付く。

-学生時代から具体的に何か音楽的な活動はしてらっしゃったのですか?

学生時代にインターネットに音源をアップしたり、現場に足を運んでデモを渡したりしていました。それを続けていたらインターネットレーベルから声が掛かって、好きなことでもお金を稼げるかもって思い始めました。

インターネットレーベルに出すと、ちらほら反響が出てきました。大きな変化で言うと、ラッパーでDJのZEN LA ROCKさんから声が掛かったのが大きかったですね。最初は大した金額はもらえなかったですが、徐々に企業の楽曲製作の仕事ももらえるようになり、これで生きていけるかもっていう感覚になりつつありました。

-ラップグループ「Kick a Show」にも所属していますよね。

はい。プロデューサーという立ち位置で、楽曲を作ったりメンバーを売り込んだりしています。

-どのようなグループなんですか?

もともと昔から新潟の仲良いメンバーでMO'TENDERSというグループを結成したんですが、そのほぼ同じメンバーの5人でやってます。全員新潟出身で、今は3人が関東、残り2人が新潟で活動しています。今絶賛売出し中ですね。

-「友達以上恋人未満」で躍らせてもらったことあります。

ありがとうございます 笑。あの曲はかなり感触も良くて、完成した瞬間に「これは売れる」っていう自信がありました。実際にかなり反響もあって、この曲をきっかけにあのMondo Grossoの曲にも客演させて頂きました。音楽を通して仕事をしている実感がありましたね。もがいていたものが形になった瞬間でした。

-すごい!Mondo Grossoといえば、ダンサーにとっても「BLAZE IT UP」がキラーチューンとしても知られていますね。働く上(サラリーマンとしても、プロデューサーとしても)での信念みたいなものってありますか?

そうですね、絶対に仕事をする相手とは会って顔合わせて話すようにしています。実際その人と仕事をしたいって思えるかとか、その人の温度感とかって会ってみないと分からないんですよね。

-より知名度が上がってくると、対峙する件数等、どうしても対面が難しいシーンも出てくると思うのですが。

確かにそうですね。ただ音楽に関しては、やっぱり顔が見える相手とやり続けたいっていうのが本音です。

Sam is Ohmが語る、学生に対してのアドバイス。

-少し話は変わりますが、例えば将来どうしようか悩んでる学生さんが、仕事を決める上でアドバイスみたいなものってありますか?

自分のやりたいことが何なのか真剣に考えることです。やりたくないことは削っていき、無駄な時間や労力はかけない、シンプルなことです。常にその意識を持ち続けることで、各々道は開けてくると思います。

-新潟を離れて上京した理由は?

最初は深くは考えていませんでした。ただなんとなく、人がいっぱいいるところがよくて 笑。そっちの方が何かとチャンスが転がってるかなと。あとは知らない土地に行ってみたかったっていうのもありますね。

-嫌になったことはありますか?

もちろん帰りたくなったこともありますよ 笑。一人暮らしにも疲れたなって思ったり、音楽だって別に地方でもできるよなって思ったり。ただ巡り巡って今があるわけなんで、東京に行って良かったなって今は思います。まぁ、どこが正解っていうのは人それぞれ違うので、何とも言えないです。東京の方がチャンスあると思って上京しました。

-音楽以外の道を考えたことはありますか?

他はあんまり考えたことないですね。音楽作ってる時が1番時間を忘れられます。今の不動産の仕事も楽しいです。いずれは音楽一本にしたいですが。ただ、朝起きて、音楽を作ることがつまらなくなったら辞めるし、このまま楽しいなら突っ走るっていう、割と楽観的なスタンスではいます 笑。

-最後に、将来を悩むヤングガンに向けてアドバイスがあればお願いします。

シンプルに好きなことをやり続けることですね。無理に嫌なことをやる必要は全くない。あと大事だと思うのは、自分が10年後どうなりたいか、早い段階でしっかり考えてそこから逆算する。そこがしっかり定まっていれば、辛いことも楽しいことの過程として乗り越えられます。

僕の場合は、27歳で音楽での年収を400万くらいのイメージを持っていました。今27歳なので、ちょっと計画より遅れていますが 笑。ただそこをイメージしたことによって、在学中に自分が何をすべきか考えながら過ごせたと思います。

僕は在学中はひたすらスキルを磨きました。将来売り出すために。有言実行する人は、必ず先を見据えて準備と努力をしている人だと思います。そこをイメージできないまま、あやふやにやっても口だけになる可能性があるので要注意ですね。

-貴重な時間をありがとうございました。

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人気ラップグループKick a Showのプロデューサーであり、ZEN LA ROCK氏の楽曲やCMへの楽曲提供も手掛けるSam is Ohmさん。常に先を見据え、準備と努力を怠らずに好きな音楽を続けた過程が今の彼を創り上げた。今後も彼が繰り出す音楽に更なる期待が掛かる。

【名前】Sam is Ohm (さむ いず おーむ) /【血液型】O型 /【出身地】新潟県新潟市 /【尊敬している人】富田 勲 /【今気になってるモノ・コト】AIによる作曲、政治 /【お気に入りのファッションブランド】soul land /【趣味】曲作り、旅行(特に沖縄)/【特技】ボンバーマン(スーファミ)/【休日の過ごし方】曲作り、夜遊び /【10年後の自分】曲を作り続けている、新しいことに常にチャレンジしている

Kick a Show

▶東京・新潟を拠点とするシンガー、Kick a Show。その抜群の存在感と特異な動きでパーティーをロック。2016年1月にデジタルリリースした「RIDE or DIE EP」は極地的な人気を博し、数々の著名なDJにプレイされる。

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